かぐやの憂鬱
切って、しまいそうになるから、
どっかに、あるはずのかみそりを、探さない。
いまが、夏でなければいいのに。
わたしは、目につきやすいところばかり、
なりふり構わず、咲いてしまいたくなるから。
きれいなの、するとね、頭んなかまで花が散る。
どうしたかな、月は欠けてゆくのに。
めぐりが、あっていないからなのか。
器に、すぎないのにね。
よるが、終わらなければいい。
そうしたら、いつでも月へ還れるのに。
いじわる。
おやすみ、かぐやが打ち捨てられたせかい。