残り物のジュピターと嫌われ役のレイちゃん
ベリショだったからマーキュリーやってたんだ。だけどほんとはマーズがよかったんだよね、でもレイちゃんは気性が荒いってイメージがお友だちのあいだであって、マーズなんかやめなよみたいな欠番戦士だったな、わかんない、誰かやってたのかも、少なくともジュピターは残り物じゃなかった、忘れちゃったけど。
何話か前のドラマで、緑は人気がないからジュピターはいつも残り物の残念キャラだったってセリフがあって、でもそれって地域によってじゃんけんの掛け声が違うみたいに、グループによって色のヒエラルキーも違ったよね。女子っていちいち面倒くせーなって男の子たちは言ったけど、おまえらはいくつになっても男児じゃないかみたいな、ああ言えばこう言う論争。女子はマウンティングのなかで男を見る目を養うんだろうか。
引越しの断捨離で過去の遺物をごっそり捨てに捨てたのだけれど、これについては捨てる選択肢など浮かばず、今回も箱の隙間におさまって一緒に移動した。女の子は、大事なものをほかの女の子に使われるのが心底嫌な生き物で、それは自分の好きな人が自分の知らないところで何をしているかおしえてもらえないこととか、知らないあいだに家に女の子を呼ばれてて大切なマグカップまで使わせてたとか、そういう男子からしたらどうでもいいらしいことに傷ついてしまう生き物で、わたしちゃんはことさら女々しい生き物だったのかもしれない。
割ってしまったマグカップをもう一度新品で手に入れたいと思うのだけれど、あれはもう20年以上前にもらった品物で、だからそう簡単には見つからないだろうし、きっと諦めるしかないのだと思う。だって、わたしちゃんは我慢ならなかったんだ。我慢なんて、もうこれ以上できなかったんだ。ごめんねって謝ったら、その場限りで許されるんだろうか。想像力がなかったら、傷つけていることを理解できないからってうっちゃって、それでいいんだろうか。わたしは信じすぎて、潰されてしまった。それでもそばにいてくれると信じていたから、よけいに潰れてしまった。そんな安易な気持ちで、一緒になんてなってほしくなかった。こんな簡単に、ほんの数ヶ月悩んだくらいで、ああ、でもその程度の人間性だったのだ、見抜けなかったのはわたしちゃんで、見抜けていたけど信じつづけて待っていたのもわたしちゃんだった。待っていたのに、潰れて行く様を拒絶されて、勝手に失っただけなのだ。
子どものころ、女の子はすべからくしあわせになれるのだと、ただひとりの人といつかめぐりあって、そのひとはわたしたちをとても大切にしてくれて、不安なんてあっさり取り除いてくれる、包容力に満ち満ちていると信じて疑わなかった。
今週のお題「ひな祭り」
きょうは女の子の成長をいわう節句ですよ、って職場女子たちのおねだりにこたえて、部長がみんなにシュークリームをごちそうしてくれた。しあわせはたっぷりのカスタードと生クリームの味。
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