自然科学者がみるのは永久凍土の夢。
ところで、こちらは先週金曜日のごほうびドーナツ。
なんやかやしんどい極みである。
ノーベル週間ね。
わたしは物理は苦手だったけれど、自然科学は大好きだったよ。
むずかしいことをわかりやすく書いてくださるの、とてもうれしいです。
自然科学者なんて分野はなかった。
得体のしれないできごとに、わたしは怖れる。
理解できない行為には、怯えたり憤ったりするのが、ふつうの行動なのだった。
わたしはけらけらと笑いながら、目に見えてふるえ、またけらけらと笑い、大丈夫、怖くなんかないですよ、大丈夫、言いながら、さいごまでふるえていた。
妙に明るくて、テンション高かったでしょう。
そうですね。
だって、たぶんきっと、そうするしかないんです。この頃、よくおもいだしてしまうから。それは、防衛本能みたいなものなんだろうなっておもうのだけれど。おもいだしてしまうそれは、やっぱりわたしにはどうにも理解できないことで、かなしくなる。かなしくなると、泣いてしまいたくなる。なのに、涙はでない。泣いてしまえていたころ、わたしはいまよりずっと不安定で、笑わず、無表情で、スイッチの切れていることがたびたびあった。ちょっと社会生活に支障をきたすレベルに陥っていたから、ああもうこれは仕方がないなって観念して病院へ行って、いまはずいぶん落ちついた。表情もゆたかになったし、笑って楽しそうにしているし、以前にくらべたらほんとうに安心したよって言ってもらえるくらい元気になった。おもいかえせば、朝、起き上がれずに会社を休んでしまっていたあの頃は、確かに病んでいたんだろうね。でも、そのさきは、どうしたらいいんだろう。だってあの、かなしくなる気持ちは、いつまでたっても上書きされない。得体のしれない怖れですら、この身に巣食った憂鬱を吹き飛ばしてくれないなんて。ううん、もしかしたら、自分にはかなしみの方がずっとましなのかもしれない。
かなしみはふりつもる。
しんしんと、降り積もった雪の底では、真っ暗闇ではなく、息詰まるまばゆさばかりがまぶたの裏に張りついて、わたしのからだは凍り、永久凍土に閉じこめられて、数千年、数百万年のときをそこで過ごすのだ。
ねえ、肉体が凍ってしまったら、記憶も凍りますか。
ときがとまってしまったら、かなしみもそこで息をとめるかな。
おやすみなさい、永久凍土の底にとじこめられた
自我という名の利己的なせかい。
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【参加します】
第二十一回文学フリマ東京
開催日 2015年11月23日(祝)
サークル《星屑と人魚》
❋ 2015春夏号「星屑と人魚」
ゆりゆりとして艶めかしく
女々しく見せかけて たいそう強かな10編
❋ 2015秋冬号「いばら姫と人魚」
淡々として凶暴
よりそう体温が宿木の命を蝕んでいく6編
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知世さん、かわいいなぁ。。
全然危険な女じゃなかったよ。かよわき魔性の美少女。