かなしくなったら、魚の気持ち

生まれ変わったら一頭のくじらになりたくて できれば水素原子くらいちいさくなりたくて かなうなら素数のひとつに仲間入りしたくて ひとだからさきおとといのことを後悔します おやすみはにー♭ 【Yoga Alliance US Teacher Training 200 修了(First class)】

かみさまくらす

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21美

うちの会社の営業ぶちょーさんは神様クラスの雨男で、とにかく彼とともに雨雲は移動する。

でもまあ大抵は天気予報で今日は降りますよーってお天気お姉さんが言ってた日だから、営業で外に出るお仕事してたら当然雨に降られるのです。

でもまあなぜか、出かける時刻と合わせて降りはじめ、会社周辺はやんでも彼の出先へ雨雲は移動し、会社周辺で再び雨が降りはじめると、そろそろ帰ってきますね、とみんなくすくすしだし、一応戻り時間もわかっているのだけれど、ほんとうに降られながら帰ってくる。

本人も自身の雨男っぷりを理解していて、ほんとうにすまなそうに、ごめんなあ、と謝ったりするので、いやいやいや、雨予報出てましたし! とわたしは思っていたのだけれど。

今日こそは、彼が神様クラスの雨男であったことを確信した。

しばらく梅雨みたいな雨降りつづきだった天気予報、今日からはお洗濯もの安心して外に干せますよ! よくかわきます! 朝、お天気お姉さんは言った。

午後、新規案件の打ち合わせに出かける準備をし始めた営業ぶちょーさんを横目に、女子たちがそわそわしだしたので、窓の外へ目をやると、なにやら大変あやしい雲行き。

でもさすがに今日は降るなんて一言も聞いていないし、Yahooの天気予報で雨雲をチェックしみても、数時間後まであらわれない。

予報も曇り時々晴れのまま。

俺、今日傘もってないぜ、とつぶやきながら出かけていった、午後3時。

その後、ぱらぱらと雨粒が窓ガラスを濡らしはじめ、2時間後、土砂降りのなかタクシーでぶちょーさんは駅から帰ってきた。

ぶちょーさんに同行していたお姉さんは、ほんと一緒に出かけると雨降る、と苦笑いしていた。

くもり予報だった天気予報はがっつり雨降りに変わり、帰り道は置き傘をさして、布靴バンズしみしみしちゃいながら帰った。

営業には根っからの晴れ男である若者もいるのだけれど、俺程度ではかなわない雨男です、と一緒に出かけると降られながら帰ってくる。

わたしちゃんは、都合のいい晴れ間女で、そういえば金沢でも外歩きのときは降られずに済んだのだった。

雨予報や降られてしまって落ち込むのだけれど、ここぞという瞬間だけ晴れ間があらわれたりして、自分って晴れ間女ねーとそういえば思っていたんだった。

春だから、お天気は変わりやすいんだよねえ。

 

午前中は体調まあまあというか結構よかったのに、午後になってあれあれあれーとなったのは、雨雲が作られていくのと同調していたのかもしれない。

 

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