炒めるだけ、ひと煮立ちさせるだけ、れんげでひとすくい、そっと舌の上にのせてみて、

引越し準備が手につかないのである。

ならば喫茶店で原稿を、と思うも、寒さにおののいて着こんでしまったお布団コート（と呼んでいる、もっふんダウン）を脱ぐのも面倒くさくて直帰。

なんやかんや手につかず、おもしろいとおもえることが減ったなあと、ぼんやり。

荷物を減らすために、みっともないもの、ただもっているだけのもの、もう二度と使わないものを、ざくざくスーパーのレジ袋につめこんで、頭で考え直す前に忘れるという処理をくりかえしている。

食品はそういうわけにもいかず。

普段だったら、野菜がないからって理由でつくらなかっただろう。

鶏肉をきつね色になるまでこんがり炒めて、そこへ買い置きしたきり戸棚の肥やしになっていたチキンマサラカリーの素を投入、一煮立ち。

風味がとんでしまうから、煮立たせるのは厳禁とのこと。

料理なんて呼べないかもしれないけれど、わたしひさしぶりに、ほんとうにひさしぶりにフライパンを使ったの。

とってもおいしそう。

そういえば、パセリはあったんだった、あれをちらせば見栄えだってよくなるんじゃないかな。

わたしちゃん、ちょっと泣きそうになって、ああ大丈夫、だってこんなにいい匂いのするチキンマサラカリーよ！

れんげでひとすくい、そっと舌の上へのせて、うわああ！お店で食べるスパイスカレーの味がする！

うれしいうれしいうれしいうれしい。

わたしちゃんたち、料理なんて全然得意じゃないから、炒めただけ、一煮立ちさせただけなのよ、、だけどおいしいってしあわせね。

夜は食べても吐いてしまうから、ジップロックに雑穀ご飯と一緒につめて明日の（今日の）お弁当に。

お昼休みが楽しみ、よかったね。

使ったのはこちら↓ もう売ってないのかな。

ハウス-炒めて香るカリーソース-チキンマサラカリーの素