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かなしくなったら、魚の気持ち

生まれ変わったら一頭のくじらになりたくて できれば水素原子くらいちいさくなりたくて かなうなら素数のひとつに仲間入りしたくて ひとだからさきおとといのことを後悔します おやすみはにー♭ 【Yoga Alliance US Teacher Training 200 修了(First class)】

【三人姉妹】 余様、りえ様、蒼井の上様!

 

 
どうしてこんなに苦しくて
わたし自殺してしまわないのかしら
 
いいえ生きていくの
生きていくのよ
そしていつか
なぜ生きるのか
わたしたち
それさえわかれば
それさえわかれば
それさえわかれば
 
余様、りえ様、蒼井の上様ー!
 
KERA meets CHEKHOV Vol.2/4
三人姉妹
 
子どもの頃、本ばかり読んでいたわたしのために、母が親戚中からかき集めてくれたお古の児童書のなかに、母の母であるおばばの本が1冊混じっていた。
あの本はおばばのよ、と母から聞かされたのは大人になってからで、だからわたしは、どこへでも子供用自転車を乗りまわし出かけていっていたというアクティブな彼女が、実は文学少女だったなんて、にわかに信じられなかった。
子どものころは、名前もその大作家たるやも知る由もなく、そのほかの桃太郎的ストーリーと比べて、この本はなにやら異質だ、なにやら難解だ、と顔をしかめて読んだような。
そして、こんな本を読んでしまうわたしは、ずいぶん大人になった、などと赤いランドセルの脇でひとり偉そうな気持ちでいたものだった。
冒険物語が大好きだった。
貴族のひとびとは冒険などしない、ただ憂えている、やがて没落していく。
200年後、300年後、世の中はまるで別物になっているかもしれないし、いまとなにも変わっていないかもしれない。
ああ、モスクワへ帰りたい!
けれども三姉妹は、さびれゆく地方都市で生きてゆくしかなさそうなのだ。
世の中には、思い描いたとおりにゆかない致し方のない人生もあり得るのかもしれない。
まだ子どもだったわたしちゃんの脳裏に、少女世界文学はちらりと暗い影を落とした。
 
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桜の園・三人姉妹 (新潮文庫)

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