かなしくなったら、魚の気持ち

生まれ変わったら一頭のくじらになりたくて できれば水素原子くらいちいさくなりたくて かなうなら素数のひとつに仲間入りしたくて ひとだからさきおとといのことを後悔します おやすみはにー♭ 【Yoga Alliance US Teacher Training 200 修了(First class)】

夏の終わりの野良にゃんこ

https://www.instagram.com/p/BZTI78QDpkt/

 

大人になっちまったんだなあと感じるのは、

はああんっ! を覚えた瞬間に、周囲の目を気にせず

カメラを構えられなくなった自分に気づくとき。

 

むかしは、150%近い乗車率の満員電車内で

かろうじて座席のすみっこを確保し、

余った毛糸で束ねたコピー用紙の裏側に

つたない小説だって書いていた。(それで賞だって獲ったのだぜ)

 

怖いもの知らずだった、ほんとうに。

わたしはとてもギラギラしていたし。

あれって、まさしく若さゆえ、若気の至り、青臭かった。

永遠の17才だったし。許されていたのだ、なにもかも。

 

野良ちゃんの写真が撮れたから、

うれしかったなあってだけのはなしなのだ。

出勤ラッシュの時間帯で、目指すビルはほぼほぼみんな同じでさ、

急に立ち止まったりしたら流れを阻害するから、にわか迷惑。

 

このあいだの土日の大雨で、

部屋のそばの公園脇には松ぼっくりやどんぐりが大量に落ちた。

けれど、日が経つにつれ減っていく。

風に吹かれたり、蹴られたり、登下校中の小学生が持っていったり。

そうして、たぶん来週までにはきれいさっぱり掃ききよめられてしまう。

無数の松の葉もみんな、ビニール袋にぎゅうぎゅうに詰められて、

あとにはアスファルトだけが残ってさ、何もかもすっかりいつもどおりだ。

 

おやすみ、せかい。

 

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今週のお題「読書の秋」

失われた時を求めて(1)――スワン家のほうへI (岩波文庫) チボー家の人々 (1) (白水Uブックス (38))