それは梅酒でなくウヰスキーではあるけれど。
おやすみ、おやすみ、おやすみ、せかい。
ことのはに、どれほどの力がありますか。
とどかなければ、つたわらなければ、意味がない。
日本画を描き続けるとてもたいせつな友人がいる。
音楽を奏で、観客を喜ばせる、稀有な友人がいる。
物語は、ひとの歴史においてとても遅れた文明だ。
音楽は、絵画は、圧倒的な刹那の衝撃でもってひとびとを襲う。
わたしには、なにも生み出すことができない。
魔法使いになりたかったあの頃ののわたしちゃんは、
ほんとうはいまでもわたしのなかにいて、
大人になっちゃったから、
理性ってものを自覚するようになっちゃったから、
あの子はもう、遠い過去のあの子になりつつあるけれど
やっぱりわたしは、わたしちゃんが大事で、
大事だから、まるで他人事みたいにかわいそうなのね。
別に多重人格とかじゃないし、
むかしから想像力ばかり鍛えてきてしまったから、
かなしいことやつらいことがあると
お風呂で頭からシャワーをかぶりながら
おばかちゃんってなぐさめて慰められて、涙はふたりぶん。
もう、なにもうまくいかなくたっていい。
だって、それはわたしとわたしちゃんの糧となり、
幾星霜のかなたで惹かれあう。
おやすみ、おやすみ。
おやすみ、深海よりもさらに、さらに深い真っ暗闇のせかい。
あまり記憶にない記事が下書きに残っていたんだよ……