かなしくなったら、魚の気持ち

生まれ変わったら一頭のくじらになりたくて できれば水素原子くらいちいさくなりたくて かなうなら素数のひとつに仲間入りしたくて ひとだからさきおとといのことを後悔します おやすみはにー♭ 【Yoga Alliance US Teacher Training 200 修了(First class)】

排他的境界宇宙

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雨降り、ひさしぶりだったねえ。

 

早朝、白んでゆくせかいが好きで。

日の出前の薄闇にしめった土の匂い、やがてぽつりぽつりとやってきて、

雨足はじょじょにつよくなっていった。

降りしきるなかを、大きめのかさをさして歩いていく。

あたりはすっかり濡れそぼち、息をひそめて物言わず、

のぼり坂はビニィル越しのけぶった視界。

 

夕焼けは、絶品の飴色と金色、朱色とふじ色、

それから、よせる夜の波。

 

雨に洗われると言うけれど、雨降りは、わたしたちをとじ込める。

排他的境界宇宙。

それってなにかしら、ふいのことば遊びに過ぎないのだけれど。

ああ、雨降りに閉じこめられたせかいのよう、飴色を見て気づいた。

 

おやすみなさい、濡れそぼちとじこめられた、わたしのせかい。

 

今週のお題「雨の日が楽しくなる方法」 

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日本の色・世界の色

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