ひとりになった
実家であまっていたカーテンを母に持って来てもらった。
自分で使っていたものはとうに捨ててしまったから。
カーテンは妹が買って残していったもので、白地に小花のそれはとても愛らしく、なんだかきのうまでのわたしちゃんの生活にはこれっぽっちも見当たらなかった要素が満載。
きょうから、ほんとうにひとりにもどってしまった。
きのうまでは、たとえいつもひとりでも、それは待ちぼうけだった。
玄関のドアノブががちゃりと鳴る。
誰だろう、ラップ音なんかじゃない、人の気配がする。
こわくてお風呂に入れない。
さっき、母を駅まで見送る道すがら、誘われて串かつを食べた。
わたしちゃんは本格的な串かつというやつを食べるのははじめてで、やすくておいしいさくさくにいくらか高揚した。
そのテンションもなんだか部屋に戻って来たらすっかり消失してしまい、どうすることもできない。
かなしい
さみしい
ひとりはこわい