舌鼓打つほどおいしいものに罪はないもの。
たぶんもう、わたしは自分のことを傷つけられるだけ傷つけようとしている。物理的にではなく精神的に。落ちるとこまで落として、また違う人間になろうとしている。さよなら志麻ちゃん。さようなら依子ちゃん。お世話になりました淑子さん。それから、たくさんのわたしちゃんたち。さようなら。まだ立ち去れないけれど。まだまだかなしみが足りないよ。もっと傷つけ、もっとかなしめ、達観しろ。理解できないでしょう? してもらおうなんて、これっぽっちも思ってないもの。できるなんて思ってないもの。想像力の欠如は、わたしたちにとっては致命的。あたしはわたしをころしてしまえば、また歩ける。